2022年8月22日
2022年8月22日
窓ガラスには色々な種類があることをご存じでしょうか。窓ガラスには用途に応じた種類に加えて、さらに細かな違いもあります。今回はペアガラスについてのご紹介とペアガラスのメリットや種類をご紹介します。ペアガラス交換を検討中の方は、参考にしてみてください。また、ペアガラス交換の費用相場についても合わせて解説しますから、予算を検討する際にはこちらも参考にしてください。
防犯設備士の資格所持
ガラストラブル解決歴20年以上
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ペアガラスとは、2枚のガラス間に空気やガスを閉じ込めたガラスです。通常のガラスよりも、断熱性や遮音性に優れています。またガラスが3枚になったものや、真空のものなどさまざまなタイプがあります。
ペアガラスと複層ガラスは基本的に同じものとして扱われます。違う点は、ペアガラスは「旭硝子」が商標登録した商品名です。つまり、ペアガラスは商品名、複層ガラスは複数のガラスを用いた商品全般を指すということになります。
ペアガラスはさまざまな構造のものが発売されています。ペアガラスはガラスとガラスの間に中間層があり、中身は商品ごとに違うものが充填されているのが特徴です。代表的な中身には以下が挙げられます。
・真空
・空気
・アルゴンガス
真空のものは断熱性が一番高いとされており、空気中の熱移動を阻止できます。
空気のものはガラスの間に乾燥材を入れた乾燥空気となっています。
ペアガラスには通常のガラスにはないさまざまなメリットがあります。ここでは、ペアガラスの3つのメリットをご紹介します。
ペアガラスは通常のガラスよりも断熱・遮熱性に優れているとされています。ペアガラスは、ガラスの間に中間層を設けて、その間に空気がガスなどを閉じ込めたり、真空状態にしたりしています。この中間層があることによって、内部の熱が逃げにくく、外部の熱が入りにくくなるといわれています。そのため、冷暖房効率を上げることができ、節電にもつながります。
また、中間層にアルゴンガスを充填して断熱に特化した商品や特殊な金属膜をコーティングして遮熱性を高めた「Low-eガラス」などの種類もあります。目的によって適した種類を選べるのも大きなメリットといえます。
ペアガラスは、通常のガラスよりも防犯性が高いとされています。ただし、防犯性能は中間材に左右されます。中間材に特別な対策を施していないペアガラスは、破壊されやすいので防犯に向いていません。
防犯性に優れたペアガラスは、中間層に強度と柔軟性に優れた樹脂などが充填されています。こうしたペアガラスは強度があり衝撃にも強いため、防犯性能に優れているといわれています。
ペアガラスは、室内と外部との温度差が起きにくいため、通常の1枚のガラスと比較すると結露が起きにくいのが特徴です。そのため、毎年結露に悩まされている方におすすめです。
ペアガラスに交換するためにはさまざまな方法があります。ここではペアガラス交換の修理とそれぞれの特徴をご紹介します。
最も簡単な方法とされているのが、ガラスだけを交換する方法です。費用を抑えたい、早く設置したい方におすすめです。
しかし、ガラスだけを交換する方法にはデメリットもあります。この方法はガラスをペアガラスにしても、サッシはそのままです。日本の住宅の多くはアルミ製のサッシが用いられています。アルミ製のサッシは熱伝導率が高めのため、ペアガラスの断熱効果が半減されると言われているのです。
アルミ製のサッシは夏に熱く、冬に冷たくなりやすい素材です。そのため、ペアガラス自体に断熱効果があっても、大きな効果は期待できない可能性があります。
最も一般的な方法とされているのが、サッシごと交換する方法です。ガラスだけの交換と比較すると費用は高くなりますが、メリットが増えます。
サッシごと交換する場合は、一般的に熱伝導率の低い樹脂製のものを取り付けます。そうすることで、ペアガラスの断熱効果を最大限に活かすことができます。また樹脂製のサッシは気密性も高めのため、防音効果も期待できるでしょう。
ガラスの周りにあるフレーム部分を「障子」といい、この部分だけを交換する方法もあります。サッシ枠を残して障子部分だけをペアガラス付きのものにします。既存のサッシ枠はそのままのため、作業時間が短く、費用も安く済みます。
内窓とは、既存の窓よりも内側に新たに設置するサッシと窓ガラスを指します。内窓を着けることで、高い断熱効果と防音効果が期待できます。サッシごと交換する方法よりも、既存の窓と内窓の間に中間層があるためさらに高い効果があるとされています。
また防犯効果も高まります。内窓があれば、外の窓が壊されてもさらにもう一枚窓があるため、侵入されにくいでしょう。
上記の方法はすべて業者に依頼する方法ですが、DIYで交換することも可能です。窓ガラスの交換自体は、窓枠を外し、新しいペアガラスを取り付けてから再び窓枠を戻すだけなので不可能ではありません。
しかし、業者に依頼した方がよいケースも多くあります。たとえば、窓ガラスだけでなくサッシの交換を行う場合は、外壁の工事も必要になる場合も考えられます。さらに安全性を考えれば一人よりも複数人で行わなくてはいけません。特に高い位置にある窓は安全のためにも、業者に依頼することをおすすめします。
ここではペアガラスを交換する際の費用相場についてご紹介します。あくまで目安のため、実際に業者と契約する際には見積もりを取ることをおすすめします。
10,000円～50,000円
網戸の交換などがある場合はさらに追加費用がかかる場合があります。
ガラスだけを交換する場合は、ペアガラス本体価格と工事費用を合わせた金額となります。大規模な工事が不要なため、比較的工事が安いのが特徴です。
15～20万円
サッシごと交換する場合は、ペアガラス本体とサッシ枠、工事費用を合わせたものが合計金額となります。ガラスだけを交換する工事と違い、窓枠の調整や外壁の補修工事などが発生することが多いため、費用が高くなります。
約10万円
障子部分だけを交換する工事となるため、サッシごと交換する場合よりも比較的費用が安くなります。
ペアガラスの交換工事には補助金が利用できるケースもあります。2022年現在、断熱・省エネなどの設備を導入するリフォームでは、一定の条件を満たせば補助金が利用できます。
補助金を利用できる条件や制度は自治体によって異なるため、住んでいる地域の市役所のホームページなどを確認することをおすすめします。
ここでは、よくある交換・修理例をご紹介します。
「ペアガラスの内側だけ割れてしまったので交換したい」
ペアガラスは外側と内側、どちらか一方が割れてしまった場合でも、基本的に中間層に空気などが充填されているため、室内・室外共に交換する必要があります。既存のペアガラスの性能を確認し、性能が落ちないようなものと交換されました。
「飛来物がぶつかってペアガラスにひびが入ってしまった」
ひびが入ってしまった場合、破損の危険性があるため早めの交換が希望される場合が多いです。外側だけにひびが入っていた場合でも、基本的に窓ガラスごと交換になります。
「換気用の突き出し窓が割れたので修理したい」
換気用の突き出し窓は、枠からサッシ本体を取り外す必要がある場合も多いです。そのため、ガラスだけでなくサッシを含む建具の交換も行われました。また特殊なペアガラスの場合、納品までに時間がかかるケースもあります。その場合は、割れた面でけがをしないように養生して処置が行われるケースも多いです。
ペアガラスは特注品のため、ホームセンターで購入することはできません。そのため、専門業者に依頼することをおすすめします。
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