2023年7月24日
2023年7月24日
津久井 勝
株式会社スマイルレスキュー
代表取締役
防犯設備士の資格所持はもちろん、鍵トラブル解決歴20年以上の経歴を持つ。現在は住まい系トラブル解決サービスを行う会社を経営中。
お米を餌としている「コクゾウムシ」は、放置しておくとあっという間に数を増やしてしまう厄介な害虫です。コクゾウムシを発見したら、早い段階で駆除する必要がありますが、どのように対処すればいいかわからない人もいるはずです。そこで当記事では、コクゾウムシの駆除方法を詳しく解説します。
米びつの中に小さな虫が紛れ込んでいるのを目にしたことはありませんか?お米を購入してから、いつの間にか米びつの中に紛れ込んでいる小さな虫は、もしかしたら「コクゾウムシ」かもしれません。しかし、なぜお米にコクゾウムシが発生しているのか疑問に思う人も多いはずです。そこで以下では、コクゾウムシの特徴や生態、発生する理由や時期について解説します。
「穀象虫(コクゾウムシ)」は、名前にある通り、まるで象の鼻のような口を持っています。「米虫」「角虫」などの別名でも呼ばれています。世界中に広く分布しており、日本はもちろん海外でも問題視されている害虫です。
日本にはコクゾウムシ(体長2.5~3.5mm)とココクゾウムシ(体長2.1~2.9mm)の2種類が生息しています。コクゾウムシには飛翔能力があり、飛んで移動することができます。一方、ココクゾウムシは飛べる個体と飛べない個体が存在しています。
コクゾウムシは、気温30℃前後、湿度60~80%の湿度の高い環境を好み、穀物を主な食糧源として生息します。そのため、湿度の高い日本はコクゾウムシにとって最適な生息地と言えます。
コクゾウムシのメスは、長い口吻を使って穀物に穴を開けて産卵します。一匹のメスは年に3~4回、最大400個以上の卵を産みます。1粒の穀物に対して1つの卵を産みつけるため、見つけたときにはすでに大量に繁殖しているケースが少なくありません。
穀物の内部で孵化したコクゾウムシの幼虫は、穀物を食べて成長します。幼虫はその穀物の中で完全に成虫になるまで成長し、成虫になったら穴から出てきます。このような生態から、コクゾウムシが穀物に侵入すると、その穀物は内部から食害を受け、収穫量の減少や品質の低下を引き起こします。
コクゾウムシは年間を通じて活動しますが、温度と湿度に大きく影響されます。一般的に、温度が25℃以上、湿度が60%以上の環境で活動が活発化します。特に30℃前後の温度が、活動に最も適した条件とされています。
国内では、初夏から夏季(5月から9月頃)にかけてが最も活動的な時期です。また、穀物の収穫後に新たな穀物が保管される秋季(9月から11月頃)も活動が活発化する可能性があります。
コクゾウムシは、米や麦、とうもろこしなどの穀物を餌とする害虫です。コクゾウムシは人の血を吸ったり毒を持ったりすることはありませんが、見た目の不快感や穀物に被害を与える厄介な存在です。以下では、コクゾウムシが与える被害について詳しく解説します。
コクゾウムシが侵入した穀物は内側から食い荒らされ、穴が開いたり見た目が損なわれることがあります。また、穀物の中にコクゾウムシの死骸が交じると、余計に視覚的な不快感を覚えるはずです。
米びつなどに大量のコクゾウムシが発生していた場合、気持ち悪さに食欲を失う人もいるでしょう。昆虫が苦手な人にとっては、米びつ内でコクゾウムシが歩き回る光景はトラウマとなり、お米を食べることができなくなる可能性もあります。
コクゾウムシの被害の一つに、穀物の発熱現象による食害が挙げられます。コクゾウムシは、気温30℃、湿度60%以上の高温多湿な環境を好む昆虫です。そのため、室内の温度が低くなると、幼虫の育成を早めたり、活動に適した温度に保つために穀物を発熱させると言われています。その際の穀物の温度は30℃以上になるため、穀物は劣化してしまいます。したがって、コクゾウムシを除去しても穀物は食べることができなくなります。
コクゾウムシの成虫は、穀粒の表面に穴を開けて産卵します。そして、孵化した幼虫は穀粒の内部を食べて成長します。穀粒の内部を幼虫に食い荒らされることで、穀物の品質が大きく落ちてしまいます。
コクゾウムシが発生したからと言って、米びつの中に殺虫スプレーを吹きかけるわけには行きません。食べることもできないため、お米が大量に余っていたとしても廃棄するしかなくなります。コクゾウムシが発生すると経済的にも悪影響があるため、事前に予防策を講じておく必要があります。
普段口にするお米などの穀物を守るために、コクゾウムシが発生したらすぐに駆除する必要があります。コクゾウムシの駆除には様々な方法があります。以下では、数ある駆除方法の中でも一般的で効果的な方法について、それぞれ詳しく解説します。
コクゾウムシの効果的な駆除方法として、殺虫剤の使用が挙げられます。
コクゾウムシが侵入する経路は2つ考えられます。1つ目は、初めから穀物に混入している可能性があるというケースです。2つ目は、コクゾウムシが飛翔能力を有しているため、他の昆虫と同じように外部から屋内に入り込むケースです。特に外部から侵入したコクゾウムシに対しては、殺虫スプレーの使用が有効です。
多くの殺虫スプレーには即効性があり、コクゾウムシに直接吹き付けることで素早く駆除することが可能です。個体数がまだ少ない初期段階の対策としては、殺虫スプレーの利用が非常に効果的です。また、コクゾウムシの侵入経路に、あらかじめ殺虫スプレーを吹き付けておくことで、侵入防止の効果も見込めます。
もしもコクゾウムシが既に穀物の中に侵入してしまった場合は、迅速に食品ごと廃棄すると確実に駆除できます。米びつの中にコクゾウムシが存在する場合、お米は既に食い荒らされており、卵も産みつけられている可能性があります。1粒ずつチェックして取り除くことは困難なので、速やかに廃棄することをお勧めします。
お米を廃棄する際は、米びつからゴミ袋に移し替え、家庭ごみとして処分するとよいでしょう。コクゾウムシが入り込んだ米びつは新しいものに交換するか、徹底的に洗浄して卵や幼虫を残さないようにしてください。
コクゾウムシが発生したからといって、お米を全て破棄するのはもったいないという人もいるかもしれません。その場合は、お米を水に浸けて浮いてくるお米とコクゾウムシを取り除くことで、食べることは可能です。ただし、コクゾウムシや幼虫・卵を摂取することでアレルギー反応が起きる可能性もあるため、注意が必要です。
コクゾウムシの発見が遅れてしまい、大量に発生してしまった場合は、駆除業者に依頼することをお勧めします。
米びつの中に大量の虫がいる光景は、虫に慣れていない人にとっては恐怖です。自力でゴミ袋に移すことができない方や、コクゾウムシが室内に逃げてしまうのではないかと不安がある方は、速やかに駆除業者に駆除を依頼しましょう。
お米を買った段階でコクゾウムシが混入したのでなければ、外から室内に侵入したことになります。侵入経路が分からないと、再び米びつの中にコクゾウムシが入り込む恐れもあります。
駆除業者であれば、コクゾウムシの侵入経路をふさぐなど対策をしてもらえるため、再発防止を望む人にもお勧めです。
コクゾウムシの駆除が難しい場合や時間や労力を節約したい場合、害虫駆除業者に依頼することが最適な解決策となります。害虫駆除業者は専門的な知識と技術を持ち、安全かつ確実にコクゾウムシを駆除することができます。ただし、依頼する際には費用や他のメリットについても気になることでしょう。そこで、以下では害虫駆除業者にコクゾウムシの駆除を依頼する際の費用やメリットについて詳しく説明します。
コクゾウムシの駆除に害虫駆除業者を利用する場合、一般的な費用は約8,000円からとなっていますが、業者によって料金は異なります。また、作業範囲や作業内容の難易度により料金が変わることもありますので、具体的な見積もりを取ることが重要です。
ただし、出張費や見積りを無料にしている業者がいる反面、作業後に追加費用を請求する業者もいるため、事前に確認が必要です。複数の業者から見積りを取り、サービスや価格を比較して自身に合った業者を選ぶことをおすすめします。
自分で駆除をしようとすると、どのような方法が最適なのかを調べたり、必要な道具や薬剤を準備する必要があります。また、実際に駆除を行った後も、コクゾウムシの侵入経路を調査するなど手間のかかる作業を行わなければいけません。
しかし、害虫駆除業者に依頼すれば、これらの手間をすべて省くことが可能です。業者は害虫駆除のプロなので、最適な方法で駆除してくれます。必要な道具や薬剤は業者が全て準備しているため、無駄な出費を抑えることもできます。
アフターフォローが充実している業者であれば、駆除作業後も定期的に訪問と点検を行ってくれるため、再度コクゾウムシが発生しても、早期に発見することが可能です。
また、業者によっては駆除後の保証期間を設けているところもあります。保証期間中に万が一コクゾウムシが再発しても、追加費用なしで駆除を行ってくれます。
一方、自身で駆除を行った場合、全てのコクゾウムシを駆除できたかを判断することは困難です。「もし一匹でも逃していたら、そこから爆発的に増えてしまうかも…」など、精神的なストレスを抱えることにもなりかねません。
駆除業者ならばより確実に駆除を行ってくれますし、もし再発しても、迅速に対応してもらえるので安心です。
コクゾウムシの対策として、まずは日頃の保管のしかたから見直してみましょう。例えば、次のような方法がお勧めです。
・湿度が高い場所に置かない
・密閉して冷蔵庫に置いておく
・唐辛子や防腐剤を入れておく
以下では、コクゾウムシを繁殖させないための対策について解説します。
湿度を適切に管理することで、コクゾウムシの繁殖を防ぐことができます。お米などの穀物を保存する際は、湿度が上がらないような環境作りをしましょう。具体的には、密封容器で保存する、乾燥剤を用いる、風通しを良くするなどのなどの対策が効果的です。
また、部屋全体の湿度を下げるためには、エアコンの除湿機能を活用したり、除湿器を設置することも有効です。
お米などの穀物を保存する際は、密閉して冷蔵庫に保管するのは最適な方法と言えます。
コクゾウムシは寒さに弱く、15℃以下の環境では活動や繁殖をすることができません。一般的な冷蔵庫の庫内温度は3~6℃なので、コクゾウムシ対策として有効です。
さらに、食品を密閉容器に保管することにより、外部からコクゾウムシが侵入するのを防ぐことができます。コクゾウムシは、元々お米などの穀物に混ざっているか、外部から室内に侵入し、米びつの中に入り込むのが主な侵入経路になります。穀物を密閉容器に入れることで、コクゾウムシが外部から入り込むのを未然に防ぐことが可能です。
穀物を冷蔵庫に保管する際は、密閉できる容器などを使用するのが重要です。例えばお米であれば、密閉容器や食品用密封袋にいれてから、冷蔵庫で保管するといいでしょう。
コクゾウムシは、特定の刺激性を持つ物質や特有の臭いを避ける性質があります。この特性を利用し、食品の保管場所に唐辛子や防虫剤を配置することにより、コクゾウムシが穀物に近づくのを防ぐことが可能です。
例えば、唐辛子に含まれるカプサイシンは、コクゾウムシが好まない成分です。食品を保存する容器に唐辛子を入れておくだけで、コクゾウムシから穀物を保護する効果が期待できます。
また、米びつに配置するタイプの防虫剤もあります。防虫剤の中には、ワサビや唐辛子、炭といった天然成分が含まれています。コクゾウムシはこれらの成分を避ける傾向があるため、米びつに防虫剤を入れておくことで、コクゾウムシからお米を守ることができます。
当記事では、コクゾウムシの生態から駆除方法まで、幅広く解説しました。穀物を食害するコクゾウムシの被害に遭わないためには、適切な駆除方法と予防策の知識が重要となります。
コクゾウムシは特定の刺激性物質や特有の臭いを避ける傾向があります。これを利用し、食品の保管場所に唐辛子や防虫剤を配置することで、コクゾウムシが穀物に近寄るのを抑えることが可能です。また、密閉した状態で冷蔵保存することも、コクゾウムシの繁殖を防ぐ有効な手段となります。
コクゾウムシが発生した場合は、迅速に駆除するだけでなく、穀物の保存場所を清潔に保ったり、コクゾウムシが好む環境を作らないようにするなど、初期段階での予防策が重要です。
ただし、自力での駆除や予防には限界があります。問題が深刻化した場合は、駆除業者に依頼して専門家による駆除をお勧めします。
「スマイルレスキュー」は、日常生活で起こるさまざまな住まいのトラブル解決に特化した会社です。鍵開け・修理・交換をはじめ、水回りのトラブル解消、ガラスの修理・交換、不用品回収やゴミ屋敷清掃、屋根や雪のトラブル解消、害虫害獣の駆除など、その対応サービスは多岐にわたります。
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※1 調査方法:インターネット調査、調査期間:2020年12月23日~25日、調査概要:住まい・暮らしのトラブル10社を対象としたサイト比較イメージ調査、調査対象:全国の20代~60代の男女1080名、アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
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