2023年5月25日
2023年5月25日
津久井 勝
株式会社スマイルレスキュー
代表取締役
防犯設備士の資格所持はもちろん、鍵トラブル解決歴20年以上の経歴を持つ。現在は住まい系トラブル解決サービスを行う会社を経営中。
台風は、日本の夏から秋にかけてよく発生する自然災害です。台風に備えて、窓の対策は万全でしょうか。この記事では、窓の対策や割れた場合の対処法を紹介します。
日本では、夏から秋にかけて、台風が発生することが多いです。6月から11月にかけて台風が発生し、最も多いのは8月から9月です。この時期になると太平洋上で水温が上がり、風や気圧の変化が生じることが原因とされています。台風の影響でガラスが割れると、割れた破片などにより危険なだけで無く、室内に雨や風が入り込み、さらなる被害を生む可能性があります。台風対策に向けて、いまの台風がどのような状況なのかを把握しておきましょう。
近年、台風の発生数が増加しているという報告がありますが、これは温暖化が進行していることが原因とされています。台風はもともと、水蒸気によって作られた積乱雲が集まり、渦として大きくなったものです。温暖化によって海水温が上昇することで、台風の発生の基となる「水蒸気」が増えています。その結果、大型の台風が発生しやすくなったり、一度発生した台風が勢力を維持しながら長期間活動することが増えています。台風によって窓ガラスが割れる危険性が以前よりも高まっているため、十分な対策が求められます。
月ごとの台風の接近数(2022年度)は、次のようになっています。
・4月:1個
・5月:0個
・6月:0個
・7月:3個
・8月:3個
・9月:6個
・10月:0個
・11月:0個
これらから、台風の接近数が最も多いのは「9月」だと分かります。他の年度では、8月が最も多い場合もありますが、8月または9月に接近するケースが多くなっています。
月ごとの台風の上陸数(2022年度)は、次のようになっています。
・4月:0個
・5月:0個
・6月:0個
・7月:1個
・8月:1個
・9月:1個
・10月:0個
・11月:0個
これらから、台風が実際に陸地に上陸する回数は、「8月」と「9月」が最も多いと分かります。2022年度は台風の上陸数が少なかったためにわかりにくいですが、他の年度でも多くが8月と9月の上陸数が多くなっています。7月や10月に1回程上陸している年も見受けられます。
台風が近づくと、窓に大きな力がかかります。窓が割れた場合、雨や風が室内に侵入し、建物全体に被害が広がる恐れがあります。窓が台風被害を受けたときには、すぐに修理することが大切です。台風で窓が割れる要因と被害は以下の通りです。
台風によっては、周囲の物が飛び回ることがあります。道端に落ちている空き缶などのゴミ類だけでなく、近隣家屋の屋根材や棟板金などが飛ばされることも珍しくありません。このような飛来物が強い風速で窓に当たると、ガラスが割れることは容易に想像できるでしょう。
いつ物が飛ばされてくるか分からないため、台風の前にはきちんと対策をしておくことが大切になります。
台風の風圧は非常に強く、建物に対して強い力を加えます。とくに、一部の窓に対して持続的に負荷をかけると、割れる原因になります。
一般的に、風速20m/s以上の場合、強度の高いガラスであっても風圧で割れる可能性が高いとされています。ただし、風速20m/s以下でも割れることはあるため、油断は禁物です。
台風によって窓割れが起こると、次のような被害が起こり得ます。
・雨漏れ
台風で窓が割れると、雨水が室内に侵入することがあります。とくに、大量の雨が降る場合は、被害が広がる可能性があります。雨漏れにより、床や家具が濡れ、カビや腐敗の原因になることがあります。また、電気製品が濡れて発火する危険性もあります。
・風圧による壊れた建物の一部の窓
台風で建物が損壊した場合、窓が割れた状態で残ることがあります。建物内部が雨風にさらされるため、損壊が進行する可能性があります。また、窓の破片が飛び散って、周囲の人々にけがを負わせる可能性もあります。
・破片による人身事故
窓が割れると、窓ガラスの破片が飛び散ることがあります。地上階にある窓が割れると、通行人や車両に破片が飛び散り、事故・けがにつながる恐れがあります。
台風が接近した際には、建物全体の対策を行うことが大切ですが、とくに窓は台風被害のリスクが高いです。窓ガラス周辺や窓ガラス本体に対する対策を行うことで、被害を最小限に抑えることができます。ここからは、窓ガラス周辺と窓ガラス本体の対策についてご紹介します。
窓ガラス周辺には、風圧による割れや飛散を防ぐための対策が必要です。
・シャッターの設置
シャッターを設置することで、風圧による窓ガラスの破損を防ぐことができます。また、シャッターは太陽光線を遮るため、夏場の暑さ対策にもなります。
・遮断板の設置
遮断板を設置することで、窓ガラスに飛来物が当たった際の衝撃を緩和することができます。遮断板には、フィルムタイプやボードタイプなどがあります。窓の大きさや設置場所に合わせて適切な遮断板を用意しましょう。
・窓枠の強度アップ
窓枠の強度をアップすることで、窓ガラスの固定力が増し、風圧による破損を防ぐことができます。窓枠の強度アップには、樹脂枠や金属枠などを用いた補強が有効です。また、窓枠の取り付け方法にも注意しましょう。適切な取り付け方法であれば、風圧に対して強度をもって対応できます。
窓ガラス本体には、耐風性の高いものを設置することが有効です。耐風性の高い窓ガラスを設置することで、台風による破損リスクを減らすことができます。耐風性の高い窓ガラスは、高い強度と厚みを持っていることが特徴です。また、強化ガラスや合わせガラス、フィルム貼りガラスなど、さまざまなタイプがあります。窓の設置時には、風圧に強いガラスを選ぶようにしましょう。
また、断熱性能の高い窓ガラスを設置すると、夏場の暑さ対策や冬場の暖房効率アップにもつながります。断熱性能の高い窓ガラスは、二重窓や三重窓などがあります。断熱性能の高い窓ガラスを選ぶことで、被害防止だけでなく、快適な室内環境を作ることができるでしょう。
窓の台風対策には、防災防犯ガラスにする、段ボール・ガムテープや飛散防止フィルムを貼るなどの方法があります。それぞれの方法について詳しく解説します。
防災防犯ガラスは、窓ガラスに複数の層を重ねたもので、他のガラスと比べて強度が高くなっています。2枚以上のガラスが「樹脂膜」によって接着されており、割れても破片が飛び散らないのが特徴です。防災防犯ガラスだけだと不安な方は、シャッターとの組み合わせがおすすめです。シャッターを設置することで、ガラスに加わる台風の風圧を軽減することができます。
防災防犯ガラスには、高い強度に加えて、断熱性能が高いものや紫外線カット機能があるものなどさまざまな種類があります。普段の生活でも役立つため、一度検討してみるとよいでしょう。
段ボール・ガムテープを使った対策は、比較的簡単に行えます。窓にガムテープを貼り、その上から段ボールを張り付けます。段ボールに鍵の箇所だけ穴を開けておくことで、窓の開け閉めもできるため、日常生活に支障はありません。ただし、段ボール・ガムテープは強度が低く、風圧に対しては十分な耐久性を持っていません。風が強い場合には、他の方法と併用した対策が必要です。
飛散防止フィルムは、窓ガラスが割れたときにガラスが飛び散らないようにするためのものです。窓ガラスにフィルムを貼るだけで、ガラスの飛び散りによるリスクを下げることができます。
「飛散防止フィルムは貼るだけだから自分でできるだろう」と考えがちですが、貼り方にはコツが必要です。飛散防止フィルムを貼る窓ガラスが高い位置にあると、設置には危険が伴います。そのため、基本的には専門の業者に依頼するようにしましょう。費用は、窓の大きさやフィルムの種類によって異なりますが、比較的リーズナブルな価格で施工できることが多いです。
なお、飛散防止フィルムには紫外線カット効果もあるため、あわせて知っておくと有効的に活用できるでしょう。
その他にも、さまざまな台風対策があります。例えば、窓に鉄格子を取り付ける、窓に風除室を設置する、木製のシャッターを取り付けるなどです。ただし、これらの対策は費用がかかったり、外観を損ねたりすることもあるため、注意が必要です。
窓ガラスが割れてしまった場合には、素早い対処が大切です。ガラスが割れた状態で放置すると、台風の影響を直に受けることになり、防犯面でも危険です。ガラスが割れてしまったときに備え、対処法を学んでおきましょう。
ここでは、ガラスが割れた時に必要なものをご紹介します。次のものを用意しましょう。
・底の厚い靴
・厚手の軍手
・厚手かつ長袖の衣服
・ほうき
・新聞紙または段ボール
・ガムテープまたはマスキングテープ
これらを用いてどのように対処するのか、次項で詳しく見ていきます。
ガラスが割れたとき、自分で修理を行うのは難易度が高いです。そのため、まずは「応急処置」を行いましょう。割れたガラスを放置しておくとガラスを踏んだり、風でガラスが飛散したりする可能性があります。とくに、子どもやペットがいる場合は、素早い対処が必用です。では、応急処置の手順を見ていきます。
1.まずは安全確保をしましょう。周囲にガラスの破片が飛び散っていないか調べ、ガラスが割れた場所に近づかないようにしましょう。
2.ガラスが割れた面に対してハンマーの先端を当て、軽く叩いて破片を落としましょう。必要があれば、割れた面からガラスを剥がします。
3.破片が飛び散るのを防ぐために、ガラスが割れた場所にビニールシートや新聞紙などを貼り付けましょう。
4.ガラスが割れた窓を板やダンボールなどで塞ぎましょう。厚紙で覆い、マスキングテープでしっかりと固定することで、風雨が侵入するのを防止できます。
割れた窓ガラスの交換を素人が行うのは非常に危険です。専門的な知識や技術を必要とするため、必ず専門業者に依頼するようにしましょう。業者に問い合わせる際には、交換が必要なガラスのサイズなどの情報が必要になるため、わかる範囲で業者に伝えておくとスムーズに事が運びます。
保険に加入している場合、窓の修理や交換にかかる費用の一部を補償してくれる場合があります。交換作業を依頼する前に、保険会社に確認しておくこともおすすめです。
修理業者は数多く存在するため、どの業者に依頼するか迷うこともあるかもしれません。ここからは、ガラス修理業者の選び方について解説します。
ガラス修理業者を選ぶ際、見積もりの詳細さは非常に重要です。見積もりが不明瞭であったり、必要な情報が欠けている場合、追加料金が発生する可能性があるため注意が必要です。具体的な見積もりの内容は、修理する窓の種類や大きさ、修理方法、費用の詳細などが詳細に記載されていることが望ましいです。
初めてガラスの修理業者に依頼する方は、判断が難しいでしょう。その場合は、複数の業者に見積もりを取ることをおすすめします。多くの修理業者は、無料での見積もりが可能です。複数業者を比較し、一番良いと感じたところに依頼しましょう。
保証がある場合、修理後に再度同じ箇所に問題が発生した場合にも、無償で修理してくれる場合があります。修理業者によって、保証内容や期間は異なります。保証内容がしっかりしている業者は、修理内容に自信があると言えます。また、保証期間が長い業者は安心できます。保証内容は業者によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
窓ガラスが割れた場合、早急な対応が必要です。修理の対応が早く、丁寧な業者を選びましょう。丁寧かつ親切な対応をしてくれる業者であれば、信頼性が高く、修理後に不安を感じることもありません。一方、対応が遅い業者や電話での態度が悪い、修理内容の説明が不十分な業者は、おすすめできません。
窓の対策は、事前の準備と、割れた場合の迅速な対応が重要です。窓にできる台風対策には、風速に耐える遮断板や、耐風性の高い窓ガラスの使用、シール材の貼り付けなどがあります。
万が一窓が割れた場合は、周囲に破片が散らばっていないかを確認し、専門業者に修理を依頼することが重要です。すぐに修理することで、二次災害を防ぐことができるでしょう。
「スマイルレスキュー」は、日常生活で起こるさまざまな住まいのトラブル解決に特化した会社です。
鍵開け・修理・交換をはじめ、水回りのトラブル解消、ガラスの修理・交換、不用品回収やゴミ屋敷清掃、屋根や雪のトラブル解消、害虫害獣の駆除など、その対応サービスは多岐にわたります。
2020年のインターネット調査によれば、業界の「お客様満足度」「価格満足度」「到着の早さ」において、スマイルレスキューが3冠を達成しました。
スマイルレスキューが選ばれる理由は、最短10分のスピード急行や即日対応、出張費用・見積費費用・キャンセル費用がすべて無料※、現場の問題を確認し、作業に入る前の見積書作成や料金説明を行うところです。
肝心の作業も徹底した研修を受けた経験豊富なスタッフが、親切丁寧に住まいのトラブルをサポートするため、安心して依頼することができます。
サービス提供エリアも、関東・甲信越を中心に、北海道・北陸・関西・九州など、全国に支店を展開しております。
もちろん、上記エリア外でも、各地の提携業者と連携してサービスをおこなっているため、どこの地域のトラブルでも相談を受けることが可能です。
※1 調査方法:インターネット調査、調査期間:2020年12月23日~25日、調査概要:住まい・暮らしのトラブル10社を対象としたサイト比較イメージ調査、調査対象:全国の20代~60代の男女1080名、アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
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