2023年5月25日
2023年5月25日
津久井 勝
株式会社スマイルレスキュー
代表取締役
防犯設備士の資格所持はもちろん、鍵トラブル解決歴20年以上の経歴を持つ。現在は住まい系トラブル解決サービスを行う会社を経営中。
ペアガラスとは、2枚のガラスを組み合わせて、その間に中空層を設けているガラスです。一般的な単層ガラスよりも強度が高く、断熱性能が優れているため、省エネや防犯などの機能が期待できます。
しかし、ペアガラスを正しく取り付けるには専門知識が必用なため、DIYで行う場合には注意が必要です。この記事では、ペアガラスの特徴と自分で取り付ける場合の手順について解説します。
ペアガラスは、一般的なガラスとは異なり、2枚のガラスの隙間に乾燥させた空気やガスを充填させたものです。組み合わせた2枚のガラスに隙間を生むため、「スペーサー」と呼ばれるものを用いています。さらに、乾燥剤状態を保つために乾燥剤も含めており、強度や断熱性能の向上を可能にしているのが特徴です。
また、ペアガラスは耐久性も高いうえ、防犯性も高いことから窓ガラスとして長期的に使われることが多くなっています。日本ではまだですが、他の先進国ではペアガラスの設置を義務化しているところもあるほど、機能性の高いガラスなのです。
ペアガラスと普通のガラスの大きな違いは、ガラスが一重か二重かになります。一般的に言われる普通のガラスは、「フロートガラス」と呼ばれるものです。安価で生産できるため、広く流通しています。フロートガラスは、ペアガラスのような高い強度や断熱性、耐久性などはもっていません。結露の防止や紫外線の防止などの効果も薄いため、生活に快適さを求める人にはペアガラスの方がおすすめです。
ペアガラスは複層ガラスの一種です。ペアガラスは2枚のガラスが重なったものですが、複層ガラスは「2枚以上」のガラスが重なったものを指します。厳密には異なりますが、2つに大きな違いはありません。
ペアガラスを含めた複層ガラスは、ガラス間に中空層を設けて、乾燥した空気やガスを充填しているため、強度や断熱性能が高くなっています。冬には寒さを緩和し、夏には暑さを緩和するため、省エネ対策としても有効です。
2000年代に入り、ペアガラスの新築住宅への普及が進み始めています。環境への良い影響だけでなく、電気代やガス代の節約につなげられるため、設置しておいて損はないと言えるでしょう。
ペアガラスは断熱性能が高いため、暑い夏や寒い冬でも室温を快適に保てます。防音性能も優れているため、外部の騒音を軽減することもできます。
単層ガラスよりも強度が高く、割れてしまった場合でもガラスが散らばるリスクが小さい特徴があります。紫外線を約80%カットできるため、日が入りやすい場所に設置することで、家具や内装などの色あせ防止にもなります。
ペアガラスは、単層ガラスに比べて断熱性能や強度に優れており、住宅やオフィスビルなどの建材として広く用いられています。
しかし、古い建物にはペアガラスが導入されていない場合も多いです。もしペアガラスが使われていても、ペアガラスが劣化している場合もあります。このような場合、リフォームを行いペアガラスに取り替えることで、快適な住環境を実現できます。ここでは、ペアガラスリフォームの方法について、いくつかのパターンを紹介します。
サッシとは、障子(内障子・外障子)と枠で構成されたものを指します。ペアガラスを取り付けるためには、サッシの幅や高さに合わせてカットする必要があります。もし既存のサッシの幅や高さがペアガラスに合わない場合は、サッシごと交換することが必要です。この場合、サッシメーカーにサイズオーダーを依頼することで、正確な寸法に合わせたサッシを作ることができます。また、窓枠を変更することで、ペアガラスを使用することができるようになります。
障子とは、サッシを構成している一部で、窓を差し込んでいる部位にもなります。「障子」と聞くと、和室にある和紙が貼られたものをイメージする方も多いでしょう。しかし、ここで言う障子とは別物になるので注意してください。
窓枠やサッシに問題がない場合、障子のみを交換することでペアガラスにリフォームすることができます。障子は、窓の開閉部分に設置されているガラス板であり、蝶番などで窓枠に取り付けられています。障子を取り外して、ペアガラスに交換することで、断熱性能や強度を向上させることができます。
もし、サッシや障子が問題なく、窓ガラスのみが劣化している場合は、窓ガラスのみの交換で済ませることができます。ペアガラスからペアガラスへ交換したり、アタッチメントを使ったりすれば、枠まで交換しなくてもよい場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
ペアガラスに変えると、強度や断熱性能、防音性能の向上が期待できるため、これらの機能を求めている方はぜひ交換を検討してください。
内窓とは、既存の窓の内側に別の窓を取り付けることで、窓の断熱性能を向上させる方法です。内窓を設置することで、ペアガラスと同様の断熱効果が得られます。
内窓の取り付け方法は以下の通りです。まず、既存の枠の幅と高さを計測します。次に、内窓を取り付ける窓枠の表面をきれいに清掃します。清掃を行が終わったら、実際に内窓を窓枠に取り付けます。内窓には、窓枠に貼り付けるタイプと窓枠を挟むタイプがあります。貼り付けタイプの場合は、内窓の裏面に粘着テープを貼ってから、窓枠に貼り付けます。挟み込みタイプの場合は、窓枠の上下左右にフックをセットし、内窓をはめ込むようにして取り付けましょう。
ペアガラスの取り付けに関して、やはり気になるのは「費用」でしょう。基本的にペアガラスは、フロートガラスのような単層ガラスよりも高価なため、費用がかかります。交換に必要な作業別の費用をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ガラスの種類によって、価格は異なります。次は、一般的なガラスの種類とその費用相場の一例です。
・フロート(一般)ガラス:1㎡あたり10,000〜20,000円程度
・すりガラス:1㎡あたり13,000~18,000円程度
・ペアガラス:1㎡あたり20,000~50,000円程度
・複層ガラス:1㎡あたり20,000〜100,000円程度
また、費用相場はガラスの大きさや厚みによっても価格は変わってきます。これらが増すほど、価格も上昇する傾向があるため注意しましょう。
リフォームの費用相場は、工事内容や地域によって異なります。次は、一般的なリフォーム工事の費用相場の一例です。
【サッシごと交換するリフォームの費用相場】
・ガラスの費用:約30,000円
・サッシ枠の費用:約10,000円
・工事費用:約100,000円
合計:約14万円
【ペアガラスと障子を交換するリフォームの費用相場】
・ガラスの費用:約30,000円
・工事費用(障子代込み):約40,000円
合計:約70,000円
【ガラスだけ交換するリフォームの費用相場】
・ガラスの費用:約30,000円
・工事費用:約8,000円
合計: 約38,000円
上記はあくまで一例で、工事内容や利用する業者、ガラスによって価格は大きく異なります。依頼する前に見積もりを取ることが大切です。リフォーム費用には工事内容だけでなく、設計や人件費、管理費用などもかかるため、しっかりと確認してから工事を進めましょう。
サッシごと交換する場合、窓枠や障子、ガラスが一体化されたものを交換することになります。ペアガラスへ交換する際には、このサッシごとの交換が必要となる場合があります。これから、自分でサッシごとペアガラスに交換する方法を解説します。
既存のサッシにペアガラスが納まらなければ、窓からサッシを外さなければなりません。
まずは、窓の上下にあるビスを外します。下側のビスから抜けない程度に緩め、次に上側のビスを外しましょう。最後に、上下左右の枠を外します。外す際は、マイナスドライバーやペンチなどの工具を使ってください。
窓からサッシを外したら、次に障子を外します。障子はネジで固定されていることが多いため、まずはネジを緩めます。その後、「気密ピース」と呼ばれるものを上げてください。後は簡単で、障子を持ち上げて、下を手前に引き、取り外しましょう。
障子を外したら、ペアガラスを障子に取り付けます。障子には、枠の溝に合わせた溝があります。この溝に、下の枠、左右の枠、上の枠の順にはめ込んでいきます。最後は、上と下にあるビスを締めて固定しましょう。
障子にペアガラスを取り付けたら、最後の段階として、窓にサッシを戻します。
まず、窓の上下左右にある枠に取り付けます。枠を取り付ける際には、サッシと窓のフィット感を確認しながら行いましょう。また、枠にホコリなどのゴミが溜まっていないかを確認しておくことも大切です。
ペアガラスへの交換作業は、窓ガラスの取り外しから、新しいガラスを取り付け、サッシを戻すまで、複雑な作業を要します。ペアガラスへの交換作業を業者に依頼した方が良い理由について、詳しく解説します。
ペアガラスの交換作業は、高所作業や重量物の取り扱いが必要になるため、素人が作業すると危険です。作業中にペアガラスを落としたり、少しでもぶつけたりすると、割れの原因になります。プロの業者であればペアガラスの扱いに長けているため、安心して作業を任せることができます。ただし、プロとはいえ、失敗する可能性はゼロではありません。より安心して依頼するには、作業後に問題が発生しても追加の費用を支払わずに修理してもらえる「保証」のある業者に依頼するとよいでしょう。
業者はペアガラスの交換作業に必要な専門的な道具や設備をもっており、短時間での作業が可能です。業者の技術や知識によって交換後も美しく仕上げられるため、自分で作業するよりもキレイに仕上がります。
自分で作業する場合、作業に必要な道具や資材を用意する必要があります。また、作業中にトラブルが発生した場合、その都度対処しなければならず、時間がかかります。
業者に依頼すると、作業に必要な道具や資材はすべて、ガラスの状態に応じて適切に業者が用意してくれます。トラブルが発生した場合も業者が迅速に対処するため、作業時間を大幅に短縮できます。
窓ガラスが割れてしまったり、ペアガラスの取り付けが必要になった場合、プロのガラス修理業者に依頼することが一般的です。しかし、多くの業者の中からどの業者に依頼するか、迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、ガラス修理業者を選ぶ際に注意すべきポイントを紹介します。
見積もりが詳細な業者ほど料金が明確で、不正な追加料金を請求される心配が少ないでしょう。見積もりまでは無料で行ってくれるところも多いため、複数の業者に見積もりを依頼して、比較してみるとより安心して依頼できます。
見積もりの詳細さは業者によって異なりやすい部分です。例えば、「窓ガラスの修理」とだけ記載する業者や修理内容が明確に書かれていない業者、またはガラス修理の施工内容を細かく記載する業者など、さまざまな業者がいます。
依頼後に後悔しないよう、依頼前にしっかりと見定めて依頼するようにしましょう。
修理業者によっては、保証を設けているところもあります。保証内容は業者によって異なりますが、よく見られる保証内容は次の通りです。
・修理後から3か月以内にトラブルが生じた場合は無料で対応
・修理から1年間メンテナンス無料
保証がない業者の中には、一般的に言われる「悪徳業者」も存在します。必ず、修理後の保証がある業者を選ぶようにしましょう。
修理業者の対応が素早く、丁寧な業者を選ぶことも重要です。突然のガラス割れなど急を要する場合は、対応のスピーディーさが必要です。
修理を依頼する場合や修理後に仕上がりに不備があった場合、丁寧に対応してくれる業者は信頼できると言えます。業者の評判や口コミなどを参考に、素早く、丁寧な対応をしてくれる業者を選びましょう。
ペアガラスは強度や断熱性能が高く、多くのメリットがあります。ペアガラスへの交換作業には専門的な知識と技術が必要です。そのため、基本的にペアガラスの取り付けは、自分で行うのではなく、プロの修理業者に相談することをおすすめします。今回ご紹介したガラス修理業者の選び方を参考に、良い業者を選び、安心してペアガラスを取り付けましょう。
「スマイルレスキュー」は、日常生活で起こるさまざまな住まいのトラブル解決に特化した会社です。
鍵開け・修理・交換をはじめ、水回りのトラブル解消、ガラスの修理・交換、不用品回収やゴミ屋敷清掃、屋根や雪のトラブル解消、害虫害獣の駆除など、その対応サービスは多岐にわたります。
2020年のインターネット調査によれば、業界の「お客様満足度」「価格満足度」「到着の早さ」において、スマイルレスキューが3冠を達成しました。
スマイルレスキューが選ばれる理由は、最短10分のスピード急行や即日対応、出張費用・見積費費用・キャンセル費用がすべて無料※、現場の問題を確認し、作業に入る前の見積書作成や料金説明を行うところです。
肝心の作業も徹底した研修を受けた経験豊富なスタッフが、親切丁寧に住まいのトラブルをサポートするため、安心して依頼することができます。
サービス提供エリアも、関東・甲信越を中心に、北海道・北陸・関西・九州など、全国に支店を展開しております。
もちろん、上記エリア外でも、各地の提携業者と連携してサービスをおこなっているため、どこの地域のトラブルでも相談を受けることが可能です。
※1 調査方法:インターネット調査、調査期間:2020年12月23日~25日、調査概要:住まい・暮らしのトラブル10社を対象としたサイト比較イメージ調査、調査対象:全国の20代~60代の男女1080名、アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
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窓ガラスには色々な種類があることをご存じでしょうか。窓ガラスには用途に応じた種類に加えて、さらに細かな違いもあります。今回はペアガラスについてのご紹介とペアガラスのメリットや種類をご紹介します。
ペアガラス交換のリフォーム工事を検討するなら、費用相場や目安はチェックしたいところです。
今回は、交換工事費用の相場や、ペアガラス交換のメリット、業者選びのポイントをご紹介していきます。
「冬になると部屋の中が寒い」「窓の結露の掃除が大変」などと思ったことはありませんか? 最近は高性能な窓やサッシが多く登場しており、結露対策や断熱効果などの面で優れた商品が増えてきました。