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2023年7月3日

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【アザミウマ(スリップス)駆除】
生態や侵入経路から予防方法・駆除方法まで解説!
【アザミウマ(スリップス)駆除】生態や侵入経路から予防方法・駆除方法まで解説!

  • ・アザミウマ(スリップス)の特徴や生態
  • ・アザミウマ(スリップス)被害を抑える予防や駆除方法
この記事の執筆者 津久井 勝

津久井 勝
株式会社スマイルレスキュー
代表取締役

防犯設備士の資格所持はもちろん、鍵トラブル解決歴20年以上の経歴を持つ。現在は住まい系トラブル解決サービスを行う会社を経営中。

アザミウマ(スリップス)について知っていますか?植物に大きな被害を与えるこの害虫は、予防と駆除が大切です。本記事では、アザミウマの生態から特徴、そして駆除方法までを詳しく解説します。

アザミウマ(スリップス)を駆除したい!

花に群がるアザミウマの様子

アザミウマ(スリップス)は、体長1~5mmほどの長い形状をもつ昆虫です。全世界で約6,000種類が確認されており、そのうち100種類が農作物に被害を与えることで知られています。

アザミウマは農作物に寄生して栄養を吸い取ったり、ウイルスを媒介するなど悪影響をもたらす害虫であるため、大切な農作物や植物に被害が出る前に早めに駆除する必要があります。

しかし、アザミウマをどのように駆除すればいいか分からない人も多いはずです。そこで以下では、アザミウマの生態や発生源から、発生を予防する方法や駆除方法まで詳しく解説します。

アザミウマ(スリップス)の特徴は?

アザミウマ(スリップス)を駆除するには、まずはアザミウマがどのような特徴を持っているのか、どこからどのように発生するのかを把握しておく必要があります。

1.アザミウマ(スリップス)の生態

アザミウマは乾燥した環境を好み、草花や野菜、果物など多種多様な植物に危害を及ぼす害虫です。アザミウマの体長は1~5mmと非常に小さいため「微小害虫」と呼ばれています。

アザミウマは、卵から成虫になるまでおよそ10日から2週間ほどです。短いサイクルで成長するため、発見や駆除が遅れると、爆発的に増えてしまいます。

アザミウマの卵は、植物の葉や茎の中に産み付けられます。卵から孵化して幼虫になると、餌を探して動き回ります。そして、成虫になる前に「蛹」の段階に移行します。

蛹の段階では、アザミウマは動きませんが外見は成虫に向けて大きく変化します。そして、最終的に成虫になり、繁殖のために他のアザミウマを探し始めます。

2.アザミウマ(スリップス)の発生源

アザミウマは、農作物や草花など、多くの植物に寄生します。そのため、作物を多く育てていたり、草花が生い茂っている場所に発生します。また、アザミウマは羽が生えていますが、飛行能力は高くありません。しかし、風に乗って遠距離を移動することが可能です。離れた場所から風に運ばれたアザミウマが、農作物に寄生して被害を拡大するケースも少なくありません。

アザミウマ(スリップス)の被害

アザミウマを駆除するには、発生しやすい植物や時期について理解しておく必要があります。アザミウマが好む環境を作らないことで、繁殖を防ぎ完全に駆除することが可能となります。そこで以下では、アザミウマが発生しやすい植物や、発生しやすい時期について解説します。

1.発生しやすい植物

アザミウマは数多くの種類がありますが、その中でも特に野菜や果物の生育に影響を及ぼす種類としては、下記が挙げられます。

・ミナミキイロアザミウマ
・チャノキイロアザミウマ
・ミカンキイロアザミウマ

ミナミキイロアザミウマは、主に南アジアや東南アジアで見られる種で、ナスやキュウリ、カボチャ、ピーマンなどの作物に被害をもたらします。

チャノキイロアザミウマは、その名の通り茶の葉を好む害虫で、柑橘類の果実にも深刻な影響を与えます。

また、ミカンキイロアザミウマは成虫と幼虫が植物の液体を吸うことで、葉や果実の表面に傷を残すため、植物の成長に悪影響を及ぼします。

2.発生しやすい時期

アザミウマは高温と乾燥した環境を好み、4月から10月までの雨の少ない期間に発生しやすいです。特に夏季は、アザミウマが大量発生しやすい時期となるため注意が必要です。一方、気温が10℃以下になると、アザミウマの生育活動は停止します。しかし、ビニールハウスなどの施設園芸では一年中気温が一定に保たれる環境が整っているため、季節を問わずにアザミウマが発生する可能性があります。

アザミウマ(スリップス)を駆除する方法

発見が遅れるとアザミウマが爆発的に増えてしまうため、早期に駆除しなければ農作物や植物が被害を被ってしまいます。アザミウマは数が多いため、駆除が大変なように思いますが、駆除する方法はいくつかあります。以下では、アザミウマを効果的に駆除できる5つの方法についてご紹介します。

1.葉を処分する

アザミウマは植物の葉や花に生息します。被害が見つかった場合、早急にその部分を剪定し、外部に出さないように処分することが大切です。これにより、アザミウマが他の植物に広がるのを防ぐことができます。また、アザミウマが繁殖するための場所を減らすことも可能です。

葉を処分する際の注意点としては、アザミウマが飛んで広がらないように、丁寧に葉を取り扱うことが重要です。また、処分した葉は直接ゴミに出すのではなく、袋に入れて密閉してから処分しましょう。これにより、アザミウマが袋の外に出ることを防ぐことができます。

ただし、この方法だけでは完全にアザミウマを駆除することは難しいかもしれません。アザミウマが残っている可能性があるため、他の駆除方法と併用することをおすすめします。

2.粘着テープで捕獲する

アザミウマを捕えるための粘着テープ

まず、粘着テープを植物の周囲に設置します。アザミウマは飛ぶ能力があるので、空中を移動するときに粘着テープに引っかかることで捕獲することができます。

また、黄色い粘着テープを使用するとより効果的です。アザミウマは黄色に引き寄せられる傾向があるので、黄色い粘着テープを使用すると、より多くのアザミウマを捕獲できる可能性があります。

しかし、この方法も完全な解決策ではありません。アザミウマが植物の葉の裏側に潜む場合、粘着テープだけでは捕獲できないかもしれません。そのため、他の駆除方法と組み合わせて使用することがおすすめです。

3.天敵を活用する

自然界には、アザミウマの天敵となる生物が存在します。その一部を庭や畑に導入することで、アザミウマの増加を抑制することが可能です。

天敵を活用する駆除方法は、特に化学物質を使わずにアザミウマを制御したいと考えている人におすすめです。アザミウマを捕食する天敵としては、スワルスキーカブリダニタイリクヒメハナカメムシが挙げられます。

「スワルスキーカブリダニ」や「タイリクヒメハナカメムシ」を取り寄せて、アザミウマが発生している場所に放すことで、自然にアザミウマの数を減らすことができます。

しかし、天敵を導入する前に、その生物が自分の環境に適応できるか、またその生物によって他の問題が発生しないかを調査しなければなりません。天敵を導入することで一時的にアザミウマの数が減るかもしれませんが、長期的には新たな問題を引き起こす可能性もあります。したがって、この方法を試す前には十分な準備と調査が必要となります。

4.木酢液を散布する

木酢液とは、木を燃やしてできる煙や水蒸気を液体にしたもので、多くの害虫に対して忌避効果があります。木酢液は植物の生育を促進する効果もあるため、畑や庭に使用すると二重の効果が期待できます。ホームセンターやインターネットで購入することができます。

木酢液を使ったアザミウマの駆除方法は、木酢液を水で薄めたものを散布するというものです。使用する木酢液の濃度は製品により異なりますので、パッケージの指示に従ってください。

ただし、木酢液には植物に対する刺激性があるため、使いすぎには注意が必要です。また、すでにアザミウマが大量に発生している場合、木酢液だけで駆除するのは難しいかもしれません。木酢液を散布する際は、他の駆除方法と併用することを考えてみてください。

5.農薬で駆除する

アザミウマの駆除方法として一般的に利用されるのが農薬です。農薬は、アザミウマの成虫や幼虫を直接的に駆除する効果があります。しかし、使用する農薬の種類や使い方によっては、環境への影響や植物への影響があるため注意が必要です。

アザミウマを駆除するための農薬には、化学合成されたものと天然由来のものがあります。化学合成された農薬は強力で、アザミウマを効果的に駆除できます。しかし、植物や環境に対する影響があるため、使用には注意が必要です。一方、天然由来の農薬は、環境や植物への影響が少ないものの、化学合成された農薬ほどの即効性はありません。

農薬を使ってアザミウマを駆除するためには、まず適切な農薬を選びます。その後、製品の指示に従ってアザミウマが発生している植物に散布します。

農薬は確かに強力なアザミウマ駆除手段ですが、不適切な使用は植物や環境に有害な影響を及ぼす可能性があります。したがって、農薬を使用する場合は、製品の取扱説明書を詳しく読み、正確に指示に従って使用することが重要です。

アザミウマ(スリップス)の発生を予防する方法

アザミウマが発生するのを予防するには、次のような5つの方法が挙げられます。

・植物の間隔を空けて植える
・防虫ネットを張る
・アルミホイルを置く
・植物の周りを手入れする
・殺虫剤など農薬を散布する

以下では、アザミウマの発生を予防する方法について詳しく解説します。

1.植物の間隔を空けて植える

アザミウマの発生を予防するためには、「連作避け」が有効です。連作とは、同じ植物を同じ場所で繰り返し栽培することを指します。

アザミウマが特定の植物に依存する傾向があり、その好む植物を連続して植えると、アザミウマはその場所で繁殖し続け、発生を制御するのが難しくなります。そこで、植物の栽培間隔を空けることで、アザミウマが繁殖する環境を断つことが可能となります。

連作を避ける具体的な方法として、「輪作」「移植」が挙げられます。輪作は異なる種類の植物を順番に植えること、移植は植物を栽培する場所を変えることを意味します。これらの手法を活用することでアザミウマの増殖を抑制することができます。

2.防虫ネットを張る

防虫ネットがかけられた植物

アザミウマから植物や農作物を守るためには、防虫ネットを設置するのが効果的です。

特に、アザミウマが発生し始めた初期段階で防虫ネットを設置すると、効果が大きいです。防虫ネットによりアザミウマが植物に寄生するのを防ぐことができれば、その成長や繁殖を抑制することが可能です。

ネットは植物を完全に覆うことができるほど大きく、またアザミウマが通り抜けられないほどの細かい網目である必要があります。設置する際は、ネットを植物の周囲にきちんと張り、下部をしっかり固定しましょう。

ただし、防虫ネットを張る際には、植物の成長を妨げないよう注意が必要です。ネットが直接植物に触れてしまうと、アザミウマがネットを介して植物に到達する可能性があるため、ネットと植物の間には少なくとも数cmの空間を確保することがおすすめです。

設置した防虫ネットは定期的にチェックし、破れや穴が開いていないかを確認しましょう。

3.アルミホイルを置く

アザミウマは強い光を好みません。そのため、アルミホイルで日光を反射し強い光を発生させることで、アザミウマを遠ざける効果が期待できます。

アルミホイルは植物の茎を囲むように配置し、アザミウマが植物に到達するのを防ぎます。その後、アルミホイルが風で飛ばされないように、石や土で固定しましょう。

アルミホイルを使う利点は、手軽で低コストであることです。アルミホイルは家庭に常備されていることが多いはずです。また、アルミホイルは耐久性があり、雨風による影響を受けにくいため、一度敷いたら数週間はそのままで問題ありません。

ただしアルミホイルは強い光を反射するため、植物が日焼けする恐れがあります。高温障害を引き起こさないためにも、アルミホイルの位置や量を調整する必要があります。

4.植物の周りを手入れする

アザミウマの駆除には、植物の周りを手入れすることが効果的です。例えば植物の周りにある雑草などを定期的に清掃することで、アザミウマが越冬する隠れ場所を減らすことができます。アザミウマが越冬できる環境をなくすることで、繁殖を防ぐことができます。

5.殺虫剤など農薬を散布する

アザミウマの発生を予防するには、農薬や殺虫剤の使用が効果的です。ただし、農薬や殺虫剤のすべてがアザミウマに効果的であるわけではありません。農薬や殺虫剤を選ぶ際は、成分表示を確認して、アザミウマに対して効果があるものを選びましょう。

農薬や殺虫剤を散布する際は、植物の全体に均一に散布することが重要です。アザミウマは植物の葉の裏や茎の間など、見えにくい場所にも潜んでいます。完全に駆除するためにも、散布は植物全体に行わなければいけません。

また、一度の散布でアザミウマを完全に駆除することは難しいため、定期的な散布が効果的です。散布の頻度や量は、商品の使用説明書に従って行うことが大切です。

農薬を使用する際は、手袋やマスクを着用し、散布後は手洗いをしっかりと行うなど、安全対策を行いましょう。

業者に依頼する場合

薬剤噴射をする業者の様子

アザミウマはサイズは小さいですが、繁殖力は非常に高いです。発見が遅れたり、適切な駆除が行えなかったりすると、あっという間に個体数が増えてしまい、自力での駆除が困難になります。

駆除が難しいと判断したら、早い段階でプロの業者に依頼しましょう。

以下では、アザミウマの駆除を業者に依頼した場合の駆除費用や、信頼できる業者を選ぶポイントについて解説します。

1.駆除費用の相場

アザミウマを含む害虫駆除にかかる費用は、およそ1万円前後からになります。相談は無料で行ってくれる業者もいるため、まずは電話やWebで問い合わせてみましょう。

ただし、この費用はあくまで目安であり、依頼する業者や駆除の難易度、場所により異なる可能性があります。費用を可能な限り抑えるためにも、いくつかの業者に問い合わせて見積もりを取ることをおすすめします。

2.業者を選ぶ際のポイント

増えすぎたアザミウマを完全に駆除するには、プロの業者に依頼するのが確実です。何を基準にして業者を選べば良いのかわからない人も多いはずです。もし悪徳業者に依頼してしまうと、法外な追加費用を請求される恐れがあります。そこで、後々のトラブルを避けるためにも、以下のポイントを抑えている優良な業者を選びましょう。

1.料金が明確で追加料金がない
アザミウマの駆除にかかる費用は、駆除する範囲などで異なりますが、およそ1万円前後が相場となっています。高額な費用を請求するようであれば、悪徳業者の可能性が高いため注意が必要です。また、同時に追加料金や出張料金がかからないかなどを事前に確認しておくことも重要です。

2.保証が充実している
アザミウマの駆除をしても、同じ植物に再発生する可能性もゼロではありません。そのような場合に備えて、保証がしっかりしている業者を選びましょう。保証が充実している業者なら、期間内であれば無料で駆除を行ってくれます。

3.口コミやWebで業者の評判を確認する
過去のクライアントの評価を確認することで、業者の対応や駆除の質を把握することができます。身近に業者を利用したことがある人がいるなら、評判を聞いてみるといいでしょう。もしくは口コミを投稿しているサイトや、ランキングを付けているサイトを参考にするのもいいでしょう。

4.対応が早い業者を選ぶ
アザミウマは早期に発見して駆除することが、被害を減らすことに繋がります。駆除の依頼をしたら、すぐ対応してくれる業者を選びましょう。

以上のポイントを考慮しながら、最適な業者を選びましょう。

まとめ

本記事では、アザミウマ(スリップス)の駆除や発生を予防する方法について詳しく解説しました。アザミウマは植物の健康を脅かす害虫であるため、生態や特徴を理解し、適切な対策を行うことが重要です。

早期発見・早期対応が、アザミウマの被害を最小限に抑えるための鍵となります。自力での駆除が難しいと判断したら、今回ご紹介したポイントを押さえながら、優良な業者に駆除の依頼を行いましょう。

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※1 調査方法:インターネット調査、調査期間:2020年12月23日~25日、調査概要:住まい・暮らしのトラブル10社を対象としたサイト比較イメージ調査、調査対象:全国の20代~60代の男女1080名、アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ

  

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