2023年7月3日
2023年7月3日
津久井 勝
株式会社スマイルレスキュー
代表取締役
防犯設備士の資格所持はもちろん、鍵トラブル解決歴20年以上の経歴を持つ。現在は住まい系トラブル解決サービスを行う会社を経営中。
ヤスデとムカデは、見た目が似ているため混同されがちですが、生態や特性には大きな違いがあります。それらを理解することで、効果的な駆除方法や予防策を選ぶことが可能となります。そこで当記事ではヤスデとムカデの違いや特性、生態について詳しく解説します。また、ヤスデの発生を抑え、駆除するための具体的な方法についてもご紹介します。
室内に侵入してくるヤスデに不快感を覚える方も多いでしょう。ヤスデは、湿度が高く、暗い場所を好む生き物です。ヤスデが家の中に入ってくるのは、そのような環境が家の中に存在するからかもしれません。ヤスデが侵入してくる経路を特定し、それを防ぐことがヤスデの駆除につながります。
家の中に現れることもあるムカデとヤスデ。似ているようで、実は大きな違いがあります。それぞれの特徴を知ることで、きっと見分けられるようになるはずです。
節足動物の一種であるムカデは、細長い体と多数の足が特徴的です。ムカデの体は、多くの節(セグメント)で構成されており、それぞれの節には一対の足がついています。さらに、ムカデは夜行性で、昼間は土中や石の下などで過ごします。
ムカデの食性は肉食で、小さな昆虫や他の節足動物を捕食します。強力な顎を使って獲物を捕らえ、その後で食べます。
もう一つの重要な特徴は、ムカデが毒を持っていることです。ムカデの頭部には毒腺があり、噛むことで毒を獲物に注入します。この毒は獲物を麻痺させるためのものですが、人間に対しても痛みを伴うことがあります。
しかし、ムカデが人間を攻撃することは少なく、通常は自己防衛のために毒を使います。したがって、ムカデを見つけたら無理に触らない方が良いでしょう。
ヤスデもまた節足動物の一種で、ムカデと同様に多くの足を持つ点が共通しています。ヤスデの体は平らで、多くの節が並んでいます。それぞれの節には一対の足がありますが、ヤスデの足はムカデよりも少なく、体の下側に位置しています。ヤスデの足は直角に折れ曲がっており、地面に近い場所を移動するのに適しています。
ヤスデは主に植物や腐った物質を食べるため、雑食性と言えます。この食性から、ヤスデは庭や家の周りの腐葉土や枯れ葉が多い場所に生息します。
毒を持つムカデとは異なり、ヤスデは無毒で、人間に対する危険性はほとんどありません。
ムカデは身体が平たく、体節ごとに一対の脚を持っています。一方、ヤスデの身体は丸く、体節ごとに二対の脚を持っています。この違いは、ムカデとヤスデを見分ける最も簡単な方法の一つです。
また、ムカデは肉食性で、虫やミミズなどを食べます。一方、ヤスデは草食性または腐肉食性で、落ち葉や枯れ木などを食べます。生態系におけるこれら二つの生物の役割は大きく異なります。
なぜヤスデは一度にたくさん現れるのでしょうか?ヤスデが大量発生する理由は主に以下2つがあります。
ヤスデは8月から9月にかけて、150~300個の卵を産みます。10月下旬になると、150匹以上の幼虫が浮かし、そのまま土の中で越冬します。そして、6月から7月の梅雨時期になると、成長したヤスデが一斉に地上に出現します。
梅雨時期にヤスデが大量発生するのは、水から逃れるためです。基本的に、ヤスデは地中で生活していますが、梅雨になると生息場所の地中に水が溜まってしまいます。ヤスデは水が苦手で、地中にいると溺れてしまうため、水から逃れようとして地上に一斉に現れます。これが、ヤスデが大量発生する理由です。
ヤスデは集団で行動することがよくあるため、これが大量発生しているように見える一因となります。天敵から身を守るためや適切な生息環境を共有するために、ヤスデは集団で行動していると言われています。
ヤスデは通常、地中に生息していますが、梅雨の時期になると地上に大量に現れ、食物を求めて家屋内部に侵入することもあるため、子どもやペットがヤスデに接触する可能性を心配する方も少なくないはずです。以下では、具体的なヤスデによる被害について詳しく説明します。
ヤスデは無毒で、人間に対する危険性はほとんどありません。しかし、ヤスデが分泌する体液には毒性があり、皮膚に触れるとかぶれや炎症などを引き起こす可能性があります。
また、ヤスデの体液には強い臭いがあります。ヤスデを手でつかんだり、足で踏んだりすると体液から臭いが放出されます。
この体液は、ヤスデが天敵から身を守るための防御反応として分泌されます。無闇に触れると怪我をする恐れがあるため、ペットや子どもがいる場合は特に注意が必要です。
ヤスデを駆除する際は直接触れることは避け、適切な道具を用いることをおすすめします。
ヤスデによる被害は体液に含まれる毒性や臭い以上に、見た目の不快感が挙げられます。ヤスデは多くの足を持つ生き物で、その動きは人々に恐怖や不快感を与えます。また、ヤスデは集団で行動する習性があります。大量のヤスデを目にしたら嫌悪感を抱くのではないでしょうか。
実はヤスデは人間に害を及ぼす生物ではなく、自然環境にとっては有益な生物、つまり「益虫」であるとも言えます。
ヤスデは腐った植物や腐葉土を食べて、植物が成長するのに必要な栄養素を土壌に戻します。この働きから、ヤスデは自然の「リサイクラー」の役割を果たしています。ヤスデは庭や農地に生息することで、肥沃さを維持するのに貢献しているのです。
以下では、ヤスデを効率的に駆除する方法を説明します。
木酢液は、木を燃やした時に出る煙や水蒸気を冷却して得られる液体で、独特の香りが特徴です。この香りが、ヤスデを含む多くの虫たちを寄せ付けない効果を持っています。
木酢液を使用するには、まず適切に希釈する必要があります。市販の木酢液は濃度が高いため、水で薄めてから使用します。希釈の具体的な比率は製品により異なるので、購入した木酢液の説明書をよく読んでから使用しましょう。
希釈した木酢液は、スプレーボトルや散水器に入れて、ヤスデが出没すると思われる場所に散布します。特に、家の周囲や庭、ヤスデが好む湿った場所などに集中して散布すると効果的です。
木酢液を散布することで、ヤスデは香りを嫌って近寄らなくなります。また、木酢液には土壌の改良効果もあり、庭を健康に保つ効果も期待できます。
ただし、木酢液は虫を寄せ付けない効果はあるものの、既に出現したヤスデを直接駆除するわけではありません。そのため、ヤスデの駆除には他の方法と組み合わせて使用することをおすすめします。
薬剤や農薬の散布は、特にヤスデが大量発生している場合や、他の方法で駆除が難しい場合に有効です。
薬剤は指定された量と方法で適切に使用することが大切です。過剰に使用すると、環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
薬剤や農薬の散布は、ヤスデが多く見られる場所や、ヤスデが侵入しそうな場所に集中して行いましょう。ヤスデは湿度が高く暗い場所を好むため、庭の湿った場所や家の周りなどに散布すると効果的です。
ただし、薬剤や農薬の散布にはデメリットもあります。それは、他の有益な生物に対する影響です。薬剤や農薬は、ヤスデだけでなく他の昆虫や小動物にも影響を与える可能性があります。そのため、使用する際には必要以上の散布を避け、必要な場所だけに限定して使用することが推奨されます。
ヤスデは駆除することも重要ですが、発生を予防しなければ次々と家の中に侵入してしまいます。事前に適切な対策を行うことで、ヤスデの発生を抑え、家や庭から遠ざけることが可能になります。以下に、ヤスデの発生を予防するための主な方法を紹介します。
ヤスデは狭い隙間から家の中に侵入します。そのため、玄関やドア・窓に殺虫剤を散布すると、効果的です。
殺虫剤は、スプレータイプが便利です。スプレーを玄関やドア、窓の隙間や下部に向けて吹き付けます。吹き付ける量は殺虫剤の使用説明書を参照し、適切な量を守るようにしましょう。
ヤスデは、湿った環境や暗い場所を好む生物です。そのため、家の周りにも生息地が存在する可能性が高いです。家の周りに殺虫剤を散布することで、ヤスデの生息地を制限し、家への侵入を抑えることが可能です。
家の周りに殺虫剤を散布する際は、スプレータイプの殺虫剤を使用します。特に、家の基礎部分や、植木、落ち葉が集まりやすい場所に対して、殺虫剤を吹き付けます。殺虫剤の使用説明書に従い、適切な量を散布することが重要です。
殺虫剤のデメリットとしては、効果が一定期間後には薄れてしまうため、定期的に散布しなければならないことが挙げられます。また、殺虫剤は他の昆虫や生物にも影響を与える可能性があるため、使用には注意が必要です。
ヤスデは湿度が高く暗い場所を好むため、家の周りが湿った環境があると、ヤスデの生息地になる可能性が高まります。そこで、家の周りの水はけを良くしてヤスデが生息するのに適さない環境にしましょう。
水はけを良くするには、まず、家の周りの地形を確認します。水たまりができやすい場所や、地面が低い場所があれば、そこを補修する必要があります。
さらに、雨水が流れやすいように排水溝を設置したり、既存の溝の掃除を定期的に行ったりします。これらの措置により、雨水が速やかに排水され、地面が乾燥しやすい環境を作ることができます。
定期的に落ち葉や枯れ葉を掃除することで、ヤスデの生息地を取り除き、その発生を抑えることが可能です。
庭や家の周りにある木の下など、落ち葉や枯れ葉がたまりやすい場所を特定しましょう。そして、定期的に(例えば週に一度など)その場所の落ち葉や枯れ葉を掃除します。掃除した落ち葉や枯れ葉は、袋に入れて適切に処分しましょう。家の周囲の環境を整えることで、ヤスデや他の害虫の侵入を長期的に防ぐことが可能です。
ヤスデの駆除を自分で行うのではなく、専門の業者に依頼する選択肢もあります。特に、ヤスデの発生が頻繁になったり、家の中で大量のヤスデを見つけた場合には、業者に依頼することを検討してみてください。以下では、業者に依頼する際の駆除費用の相場や業者選びのポイントについて解説します。
ヤスデを駆除するためにプロの業者に依頼するとき、費用がどのくらいかかるか気になる人も多いのではないでしょうか。
一般的に、害虫駆除業者への依頼は8,000円程度から始まります。しかし、これは最低料金であり、実際の駆除作業にかかる費用は、ヤスデの数や範囲によって変動します。
駆除にかかる最低料金をひとつの目安としておき、実際の駆除作業でかかる費用は直接業者に問い合わせましょう。また、複数の駆除業者から見積もりを取って、サービス内容や費用を比べながら、納得できる業者を選ぶといいでしょう。
ヤスデが1匹であれば、自力でも簡単に駆除することは可能です。しかし、ヤスデは大量に現れるため、個人の力で駆除するのには限界があります。そこで、ヤスデの駆除をプロの業者に依頼するのが確実な方法です。
以下では、ヤスデの駆除を依頼する業者の選び方について、押さえておきたいポイントをご紹介します。
1.駆除にかかる料金が明瞭
ヤスデの駆除にかかる費用は、最低で8,000円からが一般的です。これに加えて駆除する面積や数によって料金は変動します。優良な業者であれば、費用がどの程度がかかるかは明確に提示してくれますが、悪徳業者は作業後に法外な追加料金を請求してきます。業者を選ぶ際は、駆除にかかる費用だけでなく、追加料金や出張費がかかるのかを確認しておきましょう。また、料金が適正かを判断する目安として、複数の業者から見積もりを取って、サービス内容や費用を比べることをおすすめします。
2.アフターサービスが充実している
ヤスデは1度駆除しても、環境次第では同じ場所に再発する可能性があります。そのような場合に備えて、保証がしっかりしている業者を選びましょう。優良な業者であれば、保証期間内は無料で再度駆除を行ってくれます。
3.実績や口コミを確認する
依頼する業者のサイトで、これまでどのような害虫を駆除してきたかを確認しましょう。実績のある業者であれば、確実にヤスデを駆除してもらえます。また、過去に依頼したことのあるクライアントの評価や口コミを確認することで、業者の質を判断することができます。
4.依頼してからの対応の早さ
ヤスデは大量に発生するうえに、下手に駆除をしようとすると毒を含んだ体液や臭いで状況を悪化させる恐れがあります。ヤスデは人間の害になることはありませんが、だからといって駆除せずに放置しておいたり、駆除まで時間がかかると精神衛生上良くありません。そこで、駆除の依頼をしたら、迅速に対応してくれる業者を選びましょう。
以上のポイントを考慮しながら、最適な業者を選びましょう。
当記事では、ヤスデの生態や侵入経路から、駆除や発生を防ぐ方法について解説しました。ムカデとヤスデは外見は似ていますが、以下のような違いがあります。
・ムカデは各体節に1対の足であるのに対し、ヤスデは各体節に2対の足
・ムカデは肉食性で、昆虫や小動物を捕食するが、ヤスデは枯れ葉や朽木を食べる
・ムカデは毒を持つ種類が多いが、ヤスデは基本的に毒が無く、人間には無害
ムカデと違い、ヤスデは人間に害を加えることはほぼありませんが、体液や臭い、見た目に不快感を覚える人は少なくありません。1匹であれば自分で駆除することもできますが、大量に発生すると自力での駆除は困難です。そのような場合は、無理をせずに業者に依頼することをおすすめします。
「スマイルレスキュー」は、日常生活で起こるさまざまな住まいのトラブル解決に特化した会社です。鍵開け・修理・交換をはじめ、水回りのトラブル解消、ガラスの修理・交換、不用品回収やゴミ屋敷清掃、屋根や雪のトラブル解消、害虫害獣の駆除など、その対応サービスは多岐にわたります。
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